人間ゲーム

鬼ごっこゲーム



翔の家に遊びに行った日からもう一週間が経過してしまった。


あっという間に月日は流れてゆく。


「ゲームは次いつあるんだ…。」


ゲームがないことは、オレや生徒たちが死なずにすむから良い事だが主催者が誰なのかわからない。


今日はオレ以外の家族は広人のバスケの試合観戦に行っていて、家の中にはオレとショコラしかいない。


「まるで夢の頃みたいだな、ショコラ。」


ニャー。


オレはショコラを抱きかかえて部屋をウロウロし始める。


いったい主催者は誰なんだ…?


ゲームがないことへの安心感と主催者の正体がわからない苛立ちがオレの心を満たしてゆく。


そんな時、背後から突然ガタンという物音が聞こえてきた。


慌てて振り返ると、そこには携帯電話が落ちていた。


きっとテーブルから落ちたのだろう…。


ショコラを床に降ろして、落ちた携帯電話を拾い上げる。


「ん…?メールか……?」


これでなぜテーブルから携帯電話が落ちたのか納得した。


オレも小心者だな。


そんなことを思いながら、送ってきた人物を確認する。


確認した瞬間、オレは不謹慎にも口角が上がってしまった。


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