人間ゲーム
何とか、やっとの思いで学校までたどり着いた。
夏休みの補習授業の帰りなのだろうか?
数人の生徒たちがオレたちを見て、驚いていた。
それもそうだ。
髪の毛はボサボサ、服は汚れていて血までついている。
どこへ行ってきたんだよと思うくらいのヒドさだ。
そんな驚く生徒たちを横目に、オレたちは教室という目的地へ急いだ。
その他にも数人生徒たちとすれ違ったが、驚くだけで誰一人話しかけて来るヤツはいなかった。
きっと関わりたくもないのだろう。
そんな事を思っているうちに教室の前までたどり着いた。
「ハァ……、やっと教室についた。」
そう言いながら、川辺あかりは教室のドアに手をかける。
この教室も補習授業に使っていたのか、ドアは開いていた。
教室に入った瞬間、床に倒れ込むオレたち。
ゴホゴホと咳き込む。
「誰かいるのか?」
そう言いながら周りを見渡してもオレたち以外誰もいなかった。
「はぁ、まだ来てないわね。」
「そうだな…。」
まさかバレたのか?
そう思った時、ドアが開く音が聞こえてきた。
来た…!