人間ゲーム
「あなたは!」
高橋緑は目を見開き、ガタガタと震えている。
「なぁ、まだゲーム終わってないだろ?なぜ教室出たんだ?」
「あなたに関係ないでしょ!?きっとこのまま続けでも翔には勝てない‥。そう思っただけよ!」
翔には勝てない‥か‥。
「途中棄権も負たと同じだぞ。」
「うるさいわね!自分の身は自分で守る!!キシなんて逃げれば大丈夫!!」
自己暗示でもかけているのだろうか?
太ももを叩きながら叫ぶ。
「そうか‥。でも、キシはお前の目の前にいるんだよ。こんなに近くにいて逃げられるのか?」
「‥え?」
「じゃあな。」
短い悲鳴をあげ、高橋緑は鈍い音をたて床に倒れた。
高橋緑を見ると、じっとオレの方を見つめたまま動かなくなっている。
呪ってやるとでも言っているように‥。
さて次は甲斐聡詞か‥。
血のついたゴム手袋を見つめながら、甲斐聡詞が行きそうな場所へ歩み寄る。
ここまで生徒に誰一人会わないことが、オレにとっては嬉しいことだった。
ふぅー、疲れたな。
さすがに一日二人はやりすぎたか。
まぁ、いいか‥。
ゴム手袋を外し、メールを打つ。
******************
キシです!
ババぬき拝見いたしました!
とても素晴らしいです。
今回途中棄権が二名いました。
なので、このゲームに負けた者を甲斐聡詞様と高橋緑様とします。
さようなら。
******************
そのメールを送った数十分後、二人は冷たくなった姿で発見された。
高橋緑は目を見開き、ガタガタと震えている。
「なぁ、まだゲーム終わってないだろ?なぜ教室出たんだ?」
「あなたに関係ないでしょ!?きっとこのまま続けでも翔には勝てない‥。そう思っただけよ!」
翔には勝てない‥か‥。
「途中棄権も負たと同じだぞ。」
「うるさいわね!自分の身は自分で守る!!キシなんて逃げれば大丈夫!!」
自己暗示でもかけているのだろうか?
太ももを叩きながら叫ぶ。
「そうか‥。でも、キシはお前の目の前にいるんだよ。こんなに近くにいて逃げられるのか?」
「‥え?」
「じゃあな。」
短い悲鳴をあげ、高橋緑は鈍い音をたて床に倒れた。
高橋緑を見ると、じっとオレの方を見つめたまま動かなくなっている。
呪ってやるとでも言っているように‥。
さて次は甲斐聡詞か‥。
血のついたゴム手袋を見つめながら、甲斐聡詞が行きそうな場所へ歩み寄る。
ここまで生徒に誰一人会わないことが、オレにとっては嬉しいことだった。
ふぅー、疲れたな。
さすがに一日二人はやりすぎたか。
まぁ、いいか‥。
ゴム手袋を外し、メールを打つ。
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キシです!
ババぬき拝見いたしました!
とても素晴らしいです。
今回途中棄権が二名いました。
なので、このゲームに負けた者を甲斐聡詞様と高橋緑様とします。
さようなら。
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そのメールを送った数十分後、二人は冷たくなった姿で発見された。