人間ゲーム


呼吸が出来ない。


息を吸えばヒィヒィと音が漏れる。


足がもう動かない。


でも行かなければ‥!!


オレはただアイツのことが好きだから死なせたくないという気持ちだけで走っているだけではなかった。


これ以上広人のような人をつくりたくない!!


そんな気持ちが混ざり合ってオレを前へと進ませる。


矛盾しているオレの言動や鉛のように動かない足を引きずりながらやっと学校へと着いた。


ゲホゲホと咳き込み、手を見ると血が付いていた。


オレの体、限界なんだな‥。


でももう少しだけ無理させてくれ。


「‥ハァ‥き、教室‥か‥。」


こんな状況だがオレの頭はさえていた。


ズルズルと階段を這い上がりながら白の携帯を取り出す。


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死ぬな。


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その三文字を打って再びバックの中へ入れた。

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