人間ゲーム


いつの間にか三日たっていた。


お通夜、お葬式‥‥。


気がづくと三浦百子は小さな壺の中に入っていた。


三浦百子が死んだと知ったクラスメイトは本音まじりに、


「かわいそうに‥。」


そう人事のように呟き、誰ひとり涙も流さなかった。


先生も言葉だけは立派に言っているのだが、本心悲しんでいないのだろう。


その光景に怒りを覚えた。


お葬式にはオレと橋爪悠大、川辺ありさ、伊藤翔、渡総馬、園田美里の六人だけしか来ていなかった。


それほど三浦百子には興味がないのだ。


生徒の中にはキシがやった!と騒ぎ立てるヤツもいたが本人だからわかる。


キシじゃない‥。


広人と同じように学校に殺されたのだ。


そしてあのクラスメートたちに。


いつものように朝が来て。


いつもように学校生活をおくり。


いつものように夜が来て眠る。


そしてまた朝が来る。

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