嘘つきな私の愛情表現
「その…嬉喜って彼氏いたんだな。 意外って思って…。」
友心の言葉にうんうんと頷く友希。
「え。 いやいや、いませんよ?!」
漫画のように手を上下に振りながら説明する。
「ただ、彼氏ができたら海に行きたいなー!って思っただけだから!」
そういうと納得したかのように二人は頷いた。
「それじゃ、どこ行くの?」
私の質問に、また沈黙が落ちる。
「…え、考えてないの?」
ゆっくりと首を縦に下ろす友心。
あほか!
とつっこみたくなるが抑える。
「えーっと…、それじゃどこ行くのかな?」
「んー、そうだなー…。」
本当に考えてないのかよ!
溜息をつきながら私も考える。
「あ、街はー?」
言葉を発したのはニコニコ微笑む友希だった。