嘘つきな私の愛情表現
「「え。」」
私と友希。
2人の声は重なりこだました。
「えー、もっと詳しくお話しますとですね。」
そう言ってカルテのページをめくる。
私と友希は唾を飲んだ。
「友希くんは、どうやら助けたあの女の子を好きだ、と思っている様です。本当に好きだったかは知りませんが…。
そして、今までの記憶も殆ど覚えてないようで…」
記憶が、ない…の?
今まで一緒に遊んだり、お話したことぜーんぶ忘れちゃったの…?
それに、やっぱりあの女の子が好きだったんだ…。
私は段々、これが夢なんではないのかという感覚にとらわれ、いつのまにか眠ってしまっていた。