嘘つきな私の愛情表現
私を守ってくれた友心。
私は今、病室にいた。
隣のベッドには、友心が眠っている。
私を守って怪我を負った友心のお見舞いにきていた。
友心が搬送されてすぐにタクシーを拾って病院に行った。
私が病院についた時は、友心がレントゲンをとっている時だった。
レントゲン室を出てすぐの椅子に座り、友心の無事を願いながら待つ。
どれくらい経ったのかは分からないが、友心が車椅子に乗ってでてきた。
「友心……!」
私は友心に颯爽と近づき、手を握った。
「ごめんね、私のせいで…。」
涙をぼろぼろ流しながら手を握る私は、きっと不細工だっただろう。
でも、そんなこときにしていられなかった。