嘘つきな私の愛情表現
後ろから聞こえた少し低い声。
「友希!」
振り向くと友心の双子の兄である友希がいた。
「やほー、嬉喜。 久しぶりだねー」
手をひらひら振りながら近づく友希。
「うん、久しぶり! いつ帰ってきたのー?」
友希は今年、高校に入学してから寮に入っている。
私たちは今年16歳になる高校1年生だ。
「んーと、つい一昨日くらいかな?」
「めっちゃ最近じゃん! もー、帰ったら教えてよねー!」
頬を膨らませながらふてくされたように言う。