赤の贖罪
『変な人』扱いされるよりも最悪なコト。
それは……
(よりによって、卓斗くんの前で変な顔さらしたぁぁああああ!)
羞恥心にかられた私は、うつ伏せになると勢いよく顔を枕へとダイブさせた。
そのまま、ぐりぐりとそこに額をこすり付ける。
(恐怖に引きつった顔を見せた上、鼻水ズルズルの泣き顔と泣き疲れてついウトウトしちゃったときの寝顔まで……!
お見苦しい顔のオンパレードをしちゃったよぉぉおおおおお!
もう最悪、恥ずかしすぎて死ねるレベルだよあれは!いや死なないけどね!)
しかも最悪だったのは、週末明けの月曜日。
『叫んだのは金曜日の6時限目。土日も挟んだことだし、
ある程度の人はあの出来事を忘れたに違いない!』
と自分に言い聞かせつつ教室へ足を踏み入れたその瞬間――
『あ、永田さん!良かった、元気になったんだね!!』
そう言って、こちらへと駆け寄ってきたのだ。