【完】もう一度、音を愛す。
「で、愛音ちゃんがここにいると
分かった以上は
講演会中考えていたけれど、
このままじゃいけないと思ったの。
愛音ちゃんが何も
思いだしてないという事は、
周りにいるはずの幸人たちが
記憶が戻るように働きかけていない。
まだ戻らないようにしているのかもって。
その思いを
踏みにじることになってしまう。
辛い事を愛音ちゃんが
思いだしてしまうけど・・・。
愛音ちゃん、覚えてる?」
「えっ、何を?」