【完】もう一度、音を愛す。







・・・???


いつの間にか私は落ち着いたようで、
幸兄に抱きかかえられてる状態でした。



「だから、弾くなって言っただろ!」


「こうなるとは思わなくって・・・。」


「まだ愛音は、自分で弾いた音は
 聴いたことなかったし、
 弾いてなかっただろ。

 こういう状態になるかもって思ったら
 案の定だ。」


「すみません。」


「しかもいきなり弾こうとするんだもんな。

 カノン、覚えたのか?」


「入院中にあと何曲か。」


「そこらへんの暗譜能力は
 衰えてないわけか。」



抱きかかえられたまま
怒られていますが、
ドキドキと相まって
早く離れたいのです・・・。







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