【完】もう一度、音を愛す。
「ちょっとトイレ!」
そういって突き飛ばして
逃げてきた。
廊下を全力疾走したものだから
通りがかりの先生たちに
注意されまくったけど
そんなのお構いなし。
気にする余裕なんてない。
手洗い場で立ち止まる。
「はぁはぁ・・・。」
今鏡なんて見られない。
絶対顔真っ赤だもん。
「キスしたよね・・・。」
なにもなかったように
幸兄してたってことは
恋愛対象として見られてない
ってことですね。
・・・どんどん悲しくなってくる。