sound village
・・・俺も、サボっちまおう…
可能な限り気配を消して
事務所を出て、総務部へ向かう。
「あれ?神島、どこ行くん?」
音村係長の替わりに
取引先へ契約書を届けに行った
柏木が暑そうに歩いてくる。
もはや、柏木が近づいただけで
暑い…
「おお、お疲れ。事務所
冷房効いてるよ。
早く涼んでこいよ。
俺、総務に行ってくるし。」
サボりはーーーー
少人数でコッソリが基本だ。
「それ、俺も行く。」
「うざい。くんな。」
お前と斐川は目立つんだ。
「そんな邪険にすんなよ。
何かの役に立つかもしれんで?」
肩をバシバシたたくなっ
暑いぃんだよっ
…つーか…
「…お前と同僚になってから
役立たれた覚えがない…」
むしろ…色々
振り回されている気が…