sound village
「…あの…」
口を開いていた自分に
若干驚く。
神島も同様に驚いていた。
ーーーが…はっきりさせた方が
いいのだと思う。
「貴方はーーー音村係長と
どんな関係なんですか?」
そう、問えば。
「えぇっ…。昨日言ったぢゃん。
音楽関係者だよ。
俺が高校生の頃からの仲間だよ。」
・・・はっ?
…いや、待ってくれ。
コイツ…一体いくつだ?
係長は、俺たちより
当然年上でーーー
「俺ね、音楽系の専門学校卒業後
就職して、今で三年目。」
……えっ?タメ?
ヤキモチやいてるから
聞き逃すんだよ…なんて
唇をとがらせているがーーー
いや、待てよ。
うちの会社ーーー
採用資格、大卒以上だよなあ?
俺は、あからさまに
失礼な表情をしたのだろうか?
だったら、詫びなくては
いけない。
「いまね。通信で大卒資格
取ろうとしてんの。」
そういって、コイツは
恥ずかしそうに笑う。
だってーーーー
俺なんかより
崇高な意志で
ここに居るんだと
わかるからーーー