sound village
「課長も…あったんですか?
こんなこと…」
困惑を抱きながら問えば
「あったよ。俺、モテてたし、
ムサイ奴等から、相当
僻まれたんじゃね?」
そういって課長は笑う。
まるで堪えて等いない様に。
「でも…音村のは、ひどかった。
随分仕事のセンスがよくて、
現会長から可愛がられていた上に
俺とチーム組んでたから
余計にじゃないかなーーー
女に負けたくない的な
時代錯誤な人もいたしね。」
昔を懐かしむ様な表情をして、
言葉を紡ぐ、佐藤課長は…
下世話な話…
…係長に
惚れているんだと思う。
「あの時、俺達をかばってくれる
上司なんていなかった。
発足したてのこの部を
2人で運営してたから。」
いや~ここまで残ったなんて
奇跡だよねぇ~…なんて
軽い調子で、課長はいうけど。
自分達が同士だったと明かし
牽制されている様に感じる。
これは、俺の被害妄想
…だろうか?