sound village
会議室には、既に
神妙な面ちの神島と、
珍しくセクシーさ全開の
レンちゃんがいて
手招きで呼ばれる。
「お前ら、音村の後ろに
パイプ椅子があるから
それに座って黙って見てろ。」
自分もパイプ椅子を用意しながら
小声で指示するオッサンに
従う。
間もなく、重役が揃い
会議が始まった。
手元の経営見込みの資料を
見ながら、何故、これの
作成者が神島なのかと
知らず知らず、眉間にシワを
寄せていた。
…これ、昨晩、二課のコンパ男に
押し付けられとった資料と
違うんかいな…。
レンちゃんの隣に
苦虫を噛み潰した様子の
第二課課長が座っている。
店舗開発の席では
腕組みしたテルテル坊主が
青い顔をした…部下だろうか?
さっき、重役よりギリちょい前に
入ってきた男の横で
そのプレゼン内容を聞いている。
…俺ですら…
その内容では、揉み足らんの
違うかと…いいそうになる
検証具合に、明らかに重役の
ご機嫌が悪化している。