sound village
形のいい耳に唇を近づける。
「レン…起きろや。」
耳が弱いことは
これまでに把握済みやから。
「レン?」
低めの声で
吐息を注ぎ込む。
「…んっ…」
かわいい反応するんやな。
「レン。起きろ。」
彼女の名前を呼びながら
耳たぶに舌を這わせる。
「…んんっ…まだ眠…い」
…やばい…こっちの理性が
持つか不安になるーーー
「ほら、起きろよ。レン。」
耳たぶを甘ガミしながら
舌を這わせる。
「……んっ…?
……えっ……何…?」
レンちゃんが、
ガバッと顔をあげる。
間近で合わさった視線
「よう寝てたな。おはよう。」
シレッと挨拶すれば
「おはよう。」
寝起きの潤んだ瞳で
応えてくれるからーーー
俺は、勘違いせんよう
踏み留まるのに必死やのに…
「起こしてくれたんだ?」
ニッコリ笑みなんか
浮かべてくれるからーーー
輪郭を指で
なぞりそうになる。