sound village
透から提案されたのは
その知人への街案内だった。
いきなり膝を付き合わせて
ビジネスの話をするより
いいんじゃないか?って
事だった。
ーー確かに、一理ある。
「それって、いつ?」
手帳派の私は、
カレンダーを見ながら問う。
しかしながら、透の指定した日は
イケメン達のバスケの試合の日。
…1日フルとは言わずとも
見に行きたい。
「…その日は…参観日なのだよ。」
平静を装い言えば
ニヤリと笑み透が口を開く。
「イケメン絡みだろ。
どいつにしたんだよ?」
…愉しそうぢゃねぇかっ…
単品ぢゃねぇよっ
「3匹とも。何か集まって
試合やるらしいよ。
折角なんだし見てみたいじゃん。」
唇を尖らせ拗ねれば
「一緒にいけばいいじゃん。
アメリカ人なんだし
たぶん、喜ぶんじゃね?」
…等と、いい加減にも程がある
コメントを吐き出す。