sound village
曲者 ** side神島
柏木にディフェンスを
つきあってもらい
ステップバックからのシュート
“シュッ”
「神島、好調やな。」
リングに吸い込まれる様に
シュートが決まる。
「まずまず。悪くないな。」
この感覚、覚えておかねぇと…
拾ったボールをドリブルした後
柏木に回し、周囲の声に気づく。
“おー。外人カップルが
喧嘩してる(笑)”
“あの、ねーちゃん強いなあ。”
“さっきの鉄拳おしかったなぁ”
“まともに食らえば
よかったのに(笑)イケメンめ”
…何となく柏木と視線が合い
そのまま、周囲の視線の先を
見遣ればーーーー
「音村係長?!」
「レンちゃんっ!?」
何か激怒している係長を
すっぽり腕の中に収める
そのオトコに殺意に似た
嫉妬を抱く。
「神島…あのオトコ誰やねん」
「知らねぇよっ
そんなの俺に聞くな」
……腕の中でガンガン暴れる係長
デジャブ過ぎるーーー
…今回もまた…合意の元じゃ
ないんだろ…
「何やってんだよ…
あの人はっ」
隙が多すぎるんだよ