sound village
リヒトにレクチャーを
受けながらのバスケ観戦は
有意義だった。
何より…うまい。
皆 うますぎる。
即席チームだなんて
誰が思うだろう。
対戦数をこなしていくほど
連携プレイのバリエーションが
各チーム増えていって
これは試合無視の見世物としても
なかなかだった。
それにしても新鮮なのは
あの三匹達がプレイに集中して
観覧席に興味を示さない事だ。
…つうか…全般的に
この子達全員、歓声やら
応援の声は、総無視だな。
もしかしたら応える余裕が
ないくらい没頭してるのかも
しれない。
『おおっ柏木くんが
ダンク決めたっ!!』
思わず感嘆の声をあげれば
『…ダンクだけは、さすがに
知ってるわけだ(笑)
レン、今のダンク野郎
とんでもない性格だな』
そういって、リヒトは苦笑する。
『確かに…策略に長けてるかな。』
…って、テルテルが苦い顔
してたな(笑)
『だけど、どうして?
今のシュート見てそう思うの?』
何か駆け引きでも
あったんだろうか?