sound village



「おい、コラ。真琴。
どす黒いオーラ出してるんじゃ
ねぇよ。」


突然降ってきた声に
顔をあげる。

「よう。久しぶり。」

そこにいたのは
久々にあう同級生で
共にレギュラーだった男。
黄色のゼッケンが
恐ろしく似合わない。

「真琴、あのオネエサン
誰なんだよ?
ヤキモチ大公開するから
加奈ちゃん衝撃受けてたぞ。」

「あの人はーーー」


…俺の恋人だっていえたら
どんなにいいだろう…


「あの人は、俺らの上司やで。」

“なあ?斐川”…だなんて
柏木が被せてきたのは、
周知して既成事実にしてやろうと
一瞬考えたことが
読まれたんだろうか…


「斐川、休憩やで。
レンちゃんの所、挨拶いくぞ。」


律儀に俺の友人に、
ちょっと借りていく等と
断りをいれて
ついてこいと目で合図する。



< 212 / 625 >

この作品をシェア

pagetop