sound village


『…随分、昔の話だよ?
そんな話(笑)
なんでわかったんだろ…
俺、なんにもしてないのに。』

不思議そうな表情をする
目の前の男にヘドが出る。

それとも…ムコウには
こんな野郎がワンサカいるのか?

「こんな場所からスリーうって
リヒト言うたら、他に誰が
おるっちうねん。」

柏木が口をへの字に曲げて
ボソッという。

「…レンちゃん、コイツ見てたら
テルテル思い出す…」

「柏木くん…私も全く同感。」

係長が眉間によったシワを
2本の指先で伸ばし言う。

…なんか…悪口言われてる
気がするんだけど…
なんて苦笑していた男が
こちらへ真っ直ぐ視線を寄越し
口を開いた。


『なあ。今、ポイント先取の
総当たり戦やってんだよな?
午後から俺もゲームに入れてよ』


“俺と戦いたいんだろ?

ーーそこの…オマエ…”



そう言われている様な
……気がした。




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