sound village
『んな事ぁ知らねぇよ。
…でも…あの“仕掛け”に
アイツが、のっかってなくて…
ホントよかったって思ってる。』
…斐川なら、あんな企画に
掛かったマネしなくても…
その気になれば
向こうで挑戦できるハズだ。
これ以上、何かをリヒトに
教える必要なんてない。
徐にモップで床を擦り出せば
『…なるほど…な。』
ずいぶん嫌われちまったんだな
…なんて、ヤツは苦笑した。
…個人的には
嫌うくらいで済むかよ…
あんなクソ企画
…企てたヤツも
…仲介したヤツも
どこかで、半ばワナだって
覚悟しつつ乗った俺自身も
…呪いたいくらい、クソだよ…