sound village



『んな事ぁ知らねぇよ。

…でも…あの“仕掛け”に
アイツが、のっかってなくて…

ホントよかったって思ってる。』


…斐川なら、あんな企画に
掛かったマネしなくても…


その気になれば

向こうで挑戦できるハズだ。


これ以上、何かをリヒトに
教える必要なんてない。

徐にモップで床を擦り出せば


『…なるほど…な。』


ずいぶん嫌われちまったんだな
…なんて、ヤツは苦笑した。


…個人的には
嫌うくらいで済むかよ… 

あんなクソ企画

…企てたヤツも

…仲介したヤツも

どこかで、半ばワナだって
覚悟しつつ乗った俺自身も


…呪いたいくらい、クソだよ…





< 248 / 625 >

この作品をシェア

pagetop