sound village
「ねぇ…透…
リヒトって、うちの三匹と
知り合いなの?」
コイツなら、
何か聞いているんじゃ
ないだろうか?
昨日の、柏木くんと神島くんを
見ても、初対面に見えなかった。
ーーー少なくとも
心当たりがあったーーー
「えっ?そうなのか?
何も聞いてないけどなぁ…」
…そうかぁ…
まあ…友好的な雰囲気じゃ
なかったのだからな…
敢えて言わないという選択肢も
リヒトなら選ぶのだろう。
「とりあえず、手応えはあった。
透の人脈って、スゴイよね。」
どうやったら、こんな人脈を
持てるのかと関心して言えば。
「いや、俺だって知らなかった。
アイツが何やってるかなんて。」
中坊でムコウに母親と渡り
帰国時に会う他は、メールで
やり取りしていただけだと、
彼はいう。
「こっちに来るって連絡が
あって、レンの話をしたら、
会いたがったのは、
アイツの方だった。」
ーーー謀られたーーー
…と、気づいたのは
その時だった。