sound village
柏木が真剣な瞳で
正面を見続けている。
何度か車で家まで
送ってもらったけど
洋楽がずっと流れていたから
こういうの案外好きなのかも
しれない。
…それとも、もっと
他の事を
考えているんだろうか。
……もし、係長が
俺達のうちの誰かを選んだら
俺達の関係って…
ギクシャクしたり
するんだろうか?
…それは
ないな…
俺達は…その時が来たのなら
きっとその現実を受け止める。
…たとえ、こっそり
陰で涙を溢したとしても。