sound village



真っ直ぐ伸びた背中


マイクスタンドに絡まる指

仕事中には決して選ばない
真っ赤なマニキュアが
ドキドキさせる。


あの指で触れてほしい


いつもの、お仕置き棒で
成敗するんぢゃなくて
俺の首に、その腕を絡めて欲しい


…その前に…

レンちゃんに
選ばれん事には妄想にすぎん
訳やけど…な…


…誰に そのエロい表情
見せるつもりやったん?


“俺の前だけにして”って
どこぞのサンプルの小説みたいに
言える立場やったら
良いのに。



レンちゃんは

どうしたいの?


選ばへんのも選択やけど…

…それなら、引導渡すのも
選択肢にいれてよ。


想い続けるのんて
割りと苦しいねんからーーー


…もし…

レンちゃんが

俺らの誰かを
想っていたとしたらーーー


だから…


『いつか恋人になれたら…』
なんて訳詞の歌を
そんな切ない表情で唱うんなら



…俺の言いたい事

理解してくれるんと
違うかな……






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