sound village
「3人とも、今、ちょっと
時間いいか?」
終業間近に佐藤係長に連れられ
ミーティングルームに入る。
「適当に座って。」
多分、今朝の朝礼の内容に
関する事と予測がつくから
いつもなら軽口を叩きそうな
柏木も様子を伺っている。
狭いブースに男4人が入れば
圧迫感が半端じゃない。
「お前ら…ホントでかいなぁ
3人並ぶと壮観だな(笑)」
目尻を下げた表情から
本当に、俺たちの事を
可愛がってくれているんだと
伝わってくる。
俺たちは…ホントに
上司に恵まれている。
「早速、本題に入るな。
予測はついてると思うけど
今朝の会長の話の詳細だ。
単刀直入にいえば、お前達のうち
2名を出向させる事になる。」
告げられた内容に目を見開く。
業務提携に向けての出向だろ?
業務内容を見極める役目なんて
今期入社したての俺達になんて
務まる訳ないじゃないか?!