sound village
……えっ?
いま、俺は…
ーーー何を思った?
“3人で”…なんて…
“3人が”…元チームメイトでは
なく、同僚を指すだなんて…
自分自身…唖然とするでは
ないか…
こんな、心の揺れも
コイツは、見逃さないんだ。
「オラッ斐川!!
気ぃ抜くなっ
いつもより動きが悪い上に
怪我するつもりかっ?!」
啓太と音村係長のライブ以降
用が無い限り、柏木と神島が
練習につきあってくれている。
今日は、神島は私用ではずして
いるけれど。
この2人の為にも、邪念を抱く
余裕など、少しもないはずなのに。
「…すまない。」
自責の念で、そう呟けば
「休憩がてら、何を思たんか
話してみ?お前より、早く
生まれた分、解決できる事も
あるかもしれへんで?」
苦笑混じりの柏木に促され
素直に、音村係長の判断に
焦りを感じた、ここ数日の
想いを告げれば…
「…まあ、それが普通やわ、斐川。
俺の年齢も関係あるかもやけど
正直、全てなげうって挑んでも
マンガみたいに、夢や希望が
確実に叶う保証はない。
まして、うちは、社会的にみたら
それなりの企業やん?
バスケ諦めたら、また、
入れる様な甘い門戸と違うで?」
それは、俺がレンちゃんでも
ちょっと待てって、言うよ。
そう、柏木が言って。