sound village
…告げられた内容は
予想を超えたモノだった。
…3ヶ月後から、渡米するのは
俺たち3人ともーーー
ただし、1年で業務内容を
修得するというもので。
正直、居残り組でテルテルと
サシで指導を受けると
思っていたから、頭が
ついていかない。
レンちゃんは、社長室へ出向し
今回の事業統合を予定通り
調整する役目を担うらしい。
「一年後には、『経営』に
復帰します。」
「それまで、俺と残った社員で
稼ぎますんで」
会長と同席していた社長を前に
一年後の自分達の進退希望を
遠慮なく叩きつけたレンちゃんと
テルテルに、うちの部長は
呆れた表情で、俺たちを連れ、
退室するよう促した。
「コイツらは…佐藤を筆頭に
うるさい奴らばかりですがね…」
背中で、何事にもコントロール
抜群な部長の話を聞く。
「一年後、このメンツで
やらせてもらっても
文句の言われ様が無いに
十分な働きをしたハズですよ?
ここまで、ダ~レのカオも
潰さずに済ましてるはず…
ですからなぁ?」
…さすが…
うちの部長…
…肝心な所で容赦無い。
平たく言えば
前妻の子リヒトと後妻の子、
社長の仲がすこぶる
悪かったのだが…