sound village
魔女のハイキック**sideレン
「げっ⁈電池切れって…」
「真月さん、啓太、ダメっぽい?」
出勤準備中に、まさかの
ギックリ腰を発症し、
急遽、真月さんに
来てもらったのだけど…
大事な時期だし、
病院へ行った方が、
いいだろうと、
真月さんが、無難に
啓太に連絡してくれるも…
まさかの電池切れ…
「役にたたねぇ…(笑)」
真月さんが毒をはく。
「ねえ。さっき、啓太と一緒に
1号と3号がいたよ?
あの子達じゃダメなの?」
ダメですっ!
…何処の世界のヒロインが
ギックリ腰になると
いうのですか…
風邪とか、発熱が
定番じゃないんだろうか…
選りに選って、ギックリ腰って…
…等と、自分のナイスな
キャラ設定を、生温かく
味わっていれば
「レンちゃん、電話鳴ってる。」
真月さんが、出る?って、
聞きながら、スマホを持って
来てくれる。
「誰だろ?おっ??部長✨」
おおっ✨あの人になら
無様な自分も曝け出せる。
「はいはい。出ますですよぉ。」
画面をタップして、耳に
スマホをあてた。