sound village


こんな質問の答え等
するわけがないだろうと
斜にかまえていれば

「違うよ。」

のほほんとした回答が
返ってくる。

係長、あなたも仕事中に
何を真正直に答えている?!

プライバシーだなんだ
煙に巻く言葉は沢山あるだろう?!

まさか、知らせたいと
思ったんじゃ……

等と、赤信号の間に
想いを巡らせてしまえば

あ…やべ…

眉間をほんの少し
動かしてしまった。

しまったーーー

っと、思った時には、
遅かった。

目の端に捉えた柏木の目は
恐ろしく愉しげに

俺を捕らえていた。


こいつのターゲットは

初めから、俺だったのだーーー

と、今、気づいた。


 
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