sound village

嵐を呼びそうなオトコ**side神島

  


部長にのせられ…

佐藤係長と共に、運転手争奪戦
なるものを、大公開してしまった
本日……

当然ながら、異常な疲労感に
全身を持って行かれている。


挫折組の俺と斐川が
この有様なら…

最後まで食らいついた
柏木にいたっては、
疲労感は相当なものだと
思う。

さらに、いつも飄々としている
器用の化身の様なアイツが
見せた、激しい一面に、
面白がって食いつく先輩も
チラホラいて。

実は、見せかけより、
遥かに外面のよくない柏木は
多分、内心毒を吐きまくって
いるはずだ


…笑えるから、
ほおっているが(笑)


面倒臭い自分をおくびにも
出さずに、模範的な後輩を
演じる柏木を、この人なら
わかっているはずだが…

こっちのタヌキ…いや、
佐藤係長も、気づかぬふり
…なんぞきめこみ、
明日の予定を確認している。


「そう言えば、明日、
直行の奴、斐川だったっけ?
クルマ乗って帰るヤツ。」

営業から戻った先輩が
キーを持ってきた。

「あ。俺です。」

そういって、立ち上がり
キーを受け取りに向かう
斐川を見て、佐藤係長が
“ちょうどいいや”と呟いた。


…ちょうど、
良くない気が…

物凄くするのは

…俺だけ…だろうか…?



















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