sound village


不意に、係長が黙りこむ。
難しい表情をしていたけど
やがて、口を開く。

今度こそ苦言だろうと思いきや

「すまん。まったく何一つ
思い出せない。(笑)」

・・・?何なんだ?それは。

柏木が一瞬、眉間にシワを寄せた。
今の謎言を読みといて
いるんだろうか?

「・・・つまり、レンちゃんは
ここしばらく、彼氏がいないって
いうことか。」

柏木のこういう所が無性に怖い。
本人にも、周りにも解せない事が
コイツにだけは、読めるのだ。
嫌な才能だーーー

奴の発言を受けて
余計なお世話だ等と
赤い顔をして拗ねる上司が
まあまあ可愛い……

図星かーーー

なるほど…フリーな訳だな。


俺たちは、それぞれに
ふーん…ってな反応と
顔をしたのだがーーー


いつか、だれかがーーー

ジョーカーに

なるんだろうかーーー?




< 39 / 625 >

この作品をシェア

pagetop