sound village
「神島、行くぞぉ。
パソコン落とせ♪」
「あっ!?ち…ちょっと!?
佐藤係長!!?」
定時の半時間程前になり
おかしなテンションの
佐藤係長と音村係長が…
「「落とせ♪落とせ♪
電源落とせ♪」」
「ほら、柏木、空気読め。
斐川も照れるな。」
2人は、おかしな節で
呪文を唱えながら、
俺たちの作業画面を保存して、
次々とパソコンの電源を
無理矢理落としていく。
これから、俺たちの壮行会を
してくれるらしい。
「飲み会は、遅れるべからず。
吐くまで飲むべからず。
一番最初に教えたでしょ。」
音村係長が、ニンマリ笑み
腰に手を当てスクッと立ち、
俺たちを見下ろし、
サッサと行くぞと急かす。
「「はいっ!乾杯っ!」」
部長の緩めの挨拶を受けて
呼吸ピッタリ、おかしな
乾杯をしきった2人の係長(笑)
…実は、相当な寂しがりや
なんだろう。
…2人とも(笑)
「部長、短い期間でしたが
お世話になりました。
俺は、必ず戻ってきます…
その時は、改めてご指導の程
お願いします。」
部長の元へ、瓶ビール片手に
挨拶と意志を述べる。