sound village
焦がれる人**side柏木
「げっ!?」
何やねん、コレ!?
日本へ打ち合わせに行った
リヒトから送られて来た
E-mailに添付された
写真を見て思わず叫んでしまう。
『ヨウイチロウ、どうした?』
右後ろから同僚に声をかけられ
慌てふためく。
『何でもない!!』
慌ててラップトップパソコンを
閉じようと、手を伸ばせば
『ナイスディフェンス』
左側から動きをホールドされた。
『あれ?リヒトじゃん…
って、誰コレ?!
カノジョ替わった?』
誰が誰のカノジョやねん!!
『わお。アメージング♪
ヒスパニック系か?セクシーだな』
…ちがう…その外国人風…
激しく見覚えがある…
なんで、PCに送ってくるねん!
あのバカタレは…
『それ、リヒトの
カノジョじゃないから!』
…こんなとき、やっぱり
“俺のカノジョ”って
言えない事が、つまらないと
改めて思う。
『え?ヨウイチロウ
カノジョと知り合いなのか?』
『…俺の…
俺や、斐川、神島の上司…
…で、俺の…好きな人。』
最低限、リヒトのカノジョ説を
打破すべく説明すれば…