sound village
変化到来**side神島/
音村係長が営業部経営一課へ
無事復活をとげ、まもなく
2週間が経とうとしている。
元居た部署だし、メンバーも
柏木が居なくなった事を除けば、
以前通りで、直ぐに、この体制も
通常運転になった。
しかしながら、結局、
音村係長と佐藤係長の
結婚の噂の真相は
聞けず終いだ。
もはや、今更、他人の事情を
ホジクリ返す訳にいかず
何もなかったかの様に
本日に至るのだが…
「へぇ…?研修受け入れ?」
ぼぉーっとしていた。
斐川の声で、現実に
引き戻される。
昼時のカフェの窓際なんて
現実逃避に最適で。
「そうだよ。何だっけ?
なんかムコーの会社の管理
システムと、一部連動させるん
だって。それで、ウチに
研修で数名来るんだって。」
斐川の質問に、啓太が
答えを返しているが
肝心な所を聞き逃したらしい。
まあ、大した内容じゃ
ないだろう。
…説明もフンワリしてるし。
「誰が来るか聞いてるのか?」
「誰だっけ?俺、あんまり
関係ないから、ちゃんと聞いて
なかったんだよ。」
「何だよそれ。」
啓太の答えに、フンワリ
笑みをこぼした斐川に
ちょっと驚いた。