sound village
「でもさぁ…」
啓太が唇をとがらせ
つぶやく。
斐川と二人して彼をみれば。
「うち、総務も人事も
英会話が堪能な人なんていないよ?
超片言の日常会話ができるくらいで。
誰が喋るの?英語。」
“俺、嫌だよぉ”と、
シャープペンシルでノートに
書き込みをしながら本音を
ゲロする。
「啓太、真月さんに英会話を
仕込まれていたじゃないか。
習得できなかったのか?
おい、そこ、関連法が違う。」
斐川が、相変わらず、
啓太の大学の課題に
付き合いながら返せば。
「え?!これ?マジか!?
ああ…っとね、俺は、
英語は全然ダメ。
発音はとりあえず…
真月がお手上げって言った位
全く身に付かない。
俺ってば、超日本人脳(笑)」
そういって、テヘッと笑い
人差し指で頬を掻いている。
「まぁ、先の心配より
今やるべき事だよね。
ソロソロ学校も卒業しないと
格好がつかないし…
昇進だってチャンス欲しいし。」
…啓太よ…
英語も、そのスキルアップに
関係すると思うけどな…
それは置いておいても、
この人がまずは主任って
呼ばれている姿を見てみたいな。
きっと、すんげぇ
照れるんだろう。
俺も、そうゆうの狙える様に
頑張らないとな。