sound village
「音村係長…?」
声をかけ揺さぶる。
「聞こえますか?神島です。
わかりますか?」
気分が悪いのだろう。
目を瞑ったまま、数回首を振り
問いかけに応える。
「斐川、係長を床に寝かせろ。」
血液の循環が悪そうだ。
斐川に指示をして、足元に
書類ケースを積みあげ
程よい高さにする。
「すいません。足、触ります。」
一声かけて、両膝を抱え
書類ケースの上にのせた。
残念ながら、係長の場合
パンツスーツ以外の服装なんて
拝んだ事がないのだが・・・
アラレモナイ姿になると
いけないので
腰から足元にかけて、
俺の上着をかけておいた。