sound village
「じゃあ、仕事の話はここまで。
もうすぐ時間だし、行こうぜ。」
「ほんと、ギリギリだね。
でもさあ……」
実は、先日の真月さんのメールを
見てから気になってたんだけど…
「今回どこでやるの?」
「ああ、真月から聞いてない?」
私が休みまくってる間に
何か起こったのだろうか…?
「最近、レッスン行けてなくて
事情が全く…」
平たく言えば、私達が通っている
文化サロン側とアコギ科講師
数名が揉め対立したらしい。
それで、夏のイベントは出ずに
自分達でライブしようって
事になったそうだ。
つまり、透や真月さんの
バンドが出ないと言うことは、
あのイベントは、かなり収益面で
苦労するだろうと読める。
「うちは、ファンが定着してるし
堂野先生も、相当客呼べるだろ。
サロンが絡まないって、
ナイスな理由で、鷹尾も参戦する。
久々にオモシロクなりそうだな。」
だから、あの曲が、
セットリストに入って
いたんだ。
透がクックッと笑う。
どうしよっ
凄く楽しみになってきた。