sound village
『なかなかのメンバーやで。
…今からやったら、体育館借りて
普通に試合やっても、いいかも
しれんな。』
そういって、参加が決まっている
メンバーを柏木が読み上げる。
「スゲェな…それ。
ほとんど、あの当時の強豪
レギュラーじゃねぇか。
うわあ…試合やりてえな。」
『まだ、連絡入れるみたいやから
斐川の耳にも入るやろう。』
「3人で行くのも、いいかもな。」
思わず呟いたのはーーー
かつての敵が、社会人になって
同期にかわったんだなって
改めて思ったからで。
あの当時、まさか、こうやって
デスクを並べて仕事するとか
柏木と連絡をとる間柄になるとか
思わなかったもんな。
柏木にも、似たような想いが
あるんだろうーーー
『これが…社会にでる…
っちう事かもしれんな。』
ポツリと呟いたことが
印象的だった。