sound village


『そういや、今日、斐川に
1×1付き合ってもらったんやけど
偶然、レンちゃんに会うたわ。』


…俺も、それ、
やりたかったんですが…

確かに、斐川のがウマイがーーー

つうか・・・いい加減、呼び方

……って。

「そういや、係長、大丈夫だった?」

昼間、貧血を起こした事を
思い出し様子を問う。


『何かあったんか?』

「ああ。倉庫で貧血起こしてな。
斐川から、連絡もらって…」


斐川の唇についたグロスが
脳裏を過るけどーーーー


「チョコレート持って
社内、全力疾走した…(笑)
いつ以来かっつう程
必死に走ったな。」


見なかった事にする。


庇ったんじゃない。


認めないんだ。



ーーーーあれは、
無かったことにする。





< 86 / 625 >

この作品をシェア

pagetop