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「ごめんなさい、芽奈。私はあなたの才能だけ見て、肝心なあなた自身を見ていなかった。
……コーチ失格だわ」
呟くように言って、顔を伏せる女性。
「……先生」
涙が何本にもなって、大槻さんの頬に流れる。
「これからは、芽奈の夢に協力させて。
それから……彼らにもお礼を」
そう言って、将人に向き直る。
将人が少し驚いたようにそちらを見る。
「お礼なんて……言われることは、何も」
両手を突き出して、首を否定するように横に振る。
「いいえ……あなたのおかげで気づけた事だから。
本当にありがとう」
深々と頭を下げる女性。
何が何だか分からない。