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「……よし、出来た」
パチンと糸を切って、誰もいないのをいいことに呟く。
誰からも見られていないテレビが虚しく騒ぐ。
手芸店まで自転車を飛ばして買ってきたのは、明るい紫の太めの糸。
今はもう立派な紐になっている。
ふと、これを付けた彼女を想像したら、彼女の言葉が先に出てきて、慌てて目を閉じた。
そしてそのまま夢の世界へと引きずり込まれた。
天の邪鬼で気の高い女の子が仲間に加わりました。
「……珠月、鍵開けたままじゃ危な……なんだ、寝てるのか、テレビも付けたままで。
全く、ブランケットくらい掛けろよ……。
……ん、何だこれ。ミサンガか? 懐かしいな……」