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泣き喚きそうになった私を制して、そっと立たせたのは、優しい手。
今度は熱を持ったりしなかった。
「……外に出よう」
まるで原因が分かっているかのように、そっと私を誘導する。
……前にもこの人に誘導されたことがある。
確かあの時私は、ボロボロと泣いていて……。
胸の痛みの中で、ぼんやりとそんなことを思っていた。
半分肩を抱かれるような体勢で歩かせてくれる。
体重をほとんどかけて私は歩いていた。
座らせられたのは裏庭のベンチ。
汚れを払って、タオルを敷いてからそこに促してくれた。