M√5

「……珠月。落ち着いた?」



しばらくしてからかかってきた声。


安心できる優しい声。


私は静かに頷いた。



「私、何が……」


突然胸が痛くなって、目眩がして、頭がぐらぐらして……。


でも今は何ともない。



「何が起きたの……?」


「……珠月」



倫生が私の頭に手を置いた。


……気分が落ち着いていく。

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