M√5

「よし! とりあえず、いろいろ近所の交流館とかでイベントがないか聞いて回ってみる。
 じゃあ、今日はもう解散な。帰りの練習もカットで。
 あ、深樹斗、これから毎日帰り、ここで練習するから。
 委員会とかある日は無理して来なくていいけど」


散らかしたままの救急セットを片付けながら説明する将人。


「う、うん。分かった」


恐らく部活にも入っていないであろう彼は、少し緊張した面持ちで答えた。



確かに私も最初は緊張したな。


今は、毎日放課後がすごい楽しみで。


でもいつかはそれすら普通になって、二人のように、いたって普通にここに入れるようになるのかもしれない。



……何かで、深樹斗を安心させてあげられないかな。


ううん、私もみんなの仲間なんだって確信を持てるようなもの。


…………作ってみようかな。


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