M√5


「おはよー」


深樹斗が仲間になった次の日の、帰りの練習。


もう夕方なのに、何故かみんな『おはよう』と挨拶を交わす。



「おはよう」


「お、おはよう……なの? もう夕方なのに?」


音楽室にいたのは、倫生と、周りを見回している深樹斗だけ。


将人の姿が見当たらない。



今日は将人、部活なのかな。


この高校の運動部は部活にそこまで力を入れていないので、割と自由に休めたりする。


だからみんなそこそこ休んで、バンドの練習に出ているんだけど……。



「おはよう。ごめん、今日日直で遅くなった」


そんなことを考えていたら、将人が来た。


ホッとして、ため息を漏らす。

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