M√5
「ぃやった───────────ッ!!!!!!!!」
そう叫んで、誰が合図したわけでもないけれど、プリントを中心に、みんなで固まるようにして抱きしめあった。
こんなふうに男子ばかりの中に入っていけるのは……私たちは『仲間』だから。
女であるとか、男であるとか言う前に、『仲間』だから。
やっとみんなで少し冷静になった頃には、プリントは折れ曲がり、7月半ばという暑さから汗で汚れていた。
その汚れが、今までM√2として頑張っていた二人の気持ちの強さと比例している気がした。
そのプリントをよく読んでみる。
私たちのことが書いてあるのは右端の全く目立たないところだけど、確かに書いてある。
『M√4』『バンド』『鈴谷将人』『山神倫生』『七瀬珠月』『楮畑深樹斗』
そのキーワードが、私の心を躍らせる。