言いたいこと
 すると、それを聞いた大雅は怒って、何も話さなくなった。陽愛が話しかけても、キャラメルアイスを食べさせようとしても、反応なし。

「・・・・・・可愛くない」

 長い沈黙を破った一言がこれだった。

「ん?」
「俺は陽愛ちゃんに可愛いなんて思われたくない」
「こっちを向いて」

 陽愛は背を向ける大雅の背後に回り、後ろから大雅を抱きしめた。

「ごめん、別に悪気があって言ったんじゃないの」
「俺はいつだってかっこいいところを見せたい」

 陽愛は黙って頷いた。
 いつだって大雅のことをかっこいいと思っている。
 ただ、今日は普段と違う一面を見ることができて、嬉しかった。知らなかったところを発見することができたから。
< 4 / 5 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop